泥ちゃん

            H.13.3.20 記す

 平成13年1月11日木曜日の朝。私が診療所に到着すると、従業員さん達から「昨夜泥棒が入った様でレジの中のお金がない」と報告を受けました。

 泥ちゃんは入り口の扉の錠前を開けて侵入していました。受付にレジがあり、朝レジは閉まっていましたが、開けたら中は10玉の包み2本だけを残して、売上金の1万円札、釣り銭用の千円札、5千円札、および硬貨が無くなっていました。診療所内は物色された様には見えませんでしたが、調べると私の診察机の引き出し(鍵はかけていなかった)の中に置いておいた予備の釣り銭用の500円、100円、50円硬貨の包みが消えており、10円玉包みだけが残っていました。医療器械、薬品類、コンピューター、カメラの類は手つかずでした。被害が現金だけであったのは不幸中の幸いでした。(でも、くやしい〜)

 1時間後に警察が来てあちこち指紋を採り、従業員の指紋、私の指紋も採取されました。午前診の間は4,5人の警官が診療所内で仕事をしていたので大変でした。

 警察や医師会の先生方の話では、プロの窃盗団は診療所なんかを狙わないそうです。普通釣り銭くらいしか置いていないから、盗める金額がしれているからだそうです。だから睡眠薬などの薬が目的の一部の人が入る場合が多いとのことです。うちは調剤薬局を利用しているので、院内にお薬は置いていません。ですから今回の当院の犯人はプロの窃盗犯ではなく、多分近所に住むごろつきだろうとのことでした。

 泥ちゃんは必ずまた来るそうなので、診療所の錠前を新しいピッキングに強いタイプに付け替えました。夜間お金を診療所に残していたのが悪かったので、以後院内に現金を残さないようにしました。また、赤外線センサー付き防犯装置をいくつか設置しました。最後に近くの神社(門戸厄神)に厄落としに行ってきました。頂いたお札を侵入された扉の上に貼りました。(これで万全です!)

 最近10年で日本の治安は急激に悪化しており、今後もこの流れは変わらず、10年先は恐ろしい事になっているでしょう。現在の日本の大部分の家屋はハンマーでガラスを割れば簡単に侵入できる欠陥住宅ばかりです。家を建てる時、採光や風通しを考えて窓やベランダをたくさん作ると泥ちゃんの進入経路を増やしているようなものです。今後は利便性、快適性より安全性です!多少住み難くても安全を追求しましょう。みなさんも充分お気をつけ下さい。